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ツイッターにて「お気に入り」を示す星マークが、「いいね」を表すハートマークに変わってはや3日・・・。
これまでの星アイコンの「お気に入り」をハートのアイコンの「いいね」に変更しました。いろいろと試した結果、新しくTwitterを使い始めた方々にとってもよりわかりやすくて使いやすいハートを使うことにしました。
Twitterのタイムラインで「お気に入り 星 ハート」と検索してみると賛否はあれど、ほとんどが「受け入れがたい大きな変化」として捉えている内容のツイートです。
また「●●●の星をハートに変えるとこんな変なことになってしまうんですよ」と、その違和感をネタにした多くの風刺イラストも見受けられ、「みんな、よく思いつくなぁ・・・」と、見ていてなかなか飽きません。
アメリカの国旗も変わるんやろなぁ pic.twitter.com/C3u7Io4dqM
— よしを (@hebodora) 2015, 11月 3
しかしそこで、ふと思いました。
この「星からハートへの変化」は「本当にTwitterユーザーが騒ぎ立てるほど、異常な変化なのだろうか?」と。
確かに自分自身、いざ「ハート」を使おうとしたときの躊躇いには、胸やけのような違和感を覚えました。
しかし、強い違和感はその一瞬だけで、あともう数日もすれば、当然のようにTwitterの「一部」として使っている自分がいるのではなかろうか。
・・・そういえば、「お気に入り」や「いいね」を表す”機能”がハートになっているWebサービスは、最近多く見かけている気がしていました。
なので、ひとまずサービスの種別は問わず、「一度は使ったことがあり、それなりに有名で流行っていそうなもの」で、「お気に入り・クリッピングアイコンはハートか否か?」を調べてみました。
ハートを使っていたWebサービスが半分以上
ざっくばらんに合計17サービスを調べた結果、以下の10件は「お気に入り(クリッピング)」の機能を表すアイコンにハートを使っていました。
「お気に入り(クリッピング)」が“ハート”だった10サービス
- Pinterest(写真ブックマーク・SNS)
- フリル[FRIL](フリマアプリ)
- minne(手作りフリマアプリ)
- メルカリ(フリマアプリ)
- LINEモール(フリマアプリ)
- Instagram(写真SNS)
- SlideShare(スライド共有サービス)
- Apple Music(音楽配信)
- comico(マンガアプリ)
- LINEマンガ(マンガアプリ)
「お気に入り(クリッピング)」が“星”だった7サービス
実に、調べたサイトやアプリの半分以上が、そのサイトの「お気に入り・クリッピング機能」を、ハートで表しているという結果に。
もちろん、「フリマ系の女子向けアプリはハートを使って親和性を高めたいんじゃないの?」ということも考えましたが、女子向けとは言い切れない、SlideShareやApple Musicなどもハートを使っていることから、単純にターゲットユーザーとの親和性だけの理由ではなさそう。
・・・ここで今更ながら、ふと旅行者に空き部屋を貸すためのサービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」の以下事例の記事を思い出した。
Gebbiaを中心とするデザインチームは、わかった、それならやってみようと言って実際に実装してみたところ、星をハートに変えるというちょっとしたデザインの変更が、ユーザーのエンゲージメントを30%も増加させたのだ。
※以下サイト(英文)にも同様の記載アリ
One new designer decided to change the icon you used to favorite a listing from a star to a heart. This little change increased engagement by over 30% and inspired a new product: Wish Lists.
Dynamic Duos: Airbnb’s Brian Chesky And Joe Gebbia On Design Running The Boardroom
星をハートに変えることで、ユーザーが、何かしら興味を示しアクションをする「エンゲージメント率」が30%アップしたと、数字でハッキリと発信されたAirbnbの事例。
この事例が、Twitterが6月ごろAndroidだけに行っていたハートの先行テストの結果を後押しし、また、以前から粛々と流行ってきていた「お気に入りアイコンはハートにする」という流れを、より加速させる起爆剤になったのではなかろうか。
と、そんなことを考えた一日でした。
まとめ
Twitterの変化を、Twitterの中だけを見て「異常事態」のように判断してしまうのは視野が狭いかもしれない。
これは「ユーザーが多い(市場が大きい)からといって、いつも特定の場所ばかり見ている」と、遙かに大きな業界のトレンドを見逃すリスクに繋がる・・・と、戒めのように感じた出来事でした。
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