黒子のバスケの「ゾーン」状態を理論的に解明したい。[フロー理論]

今回は若干毛色の違う内容の記事とはなりますが、
バスケット漫画「黒子のバスケ」にでてくる「ゾーン」というものを理論的に解明しつつ、
自分なりの経験・解釈を効かせ、役立つ内容として発信できればと思います。


「ゾーン」という状態について

スラムダンク世代としてはバスケット漫画はスラムダンク一択だったのですが、
嫁が見ていたので、それとなく一緒に見始めた「黒子のバスケ」に出てきたゾーン状態。

いわゆる「パワー・スピード・その他もろもろがアップしたドーピング状態」なのですが、
嫁曰く作者はギリギリ現実的なバスケットを描いているとのことです。

まぁオールコートから3Pシュートを打ったり、バスケットゴールスタンドをなぎ倒したりはありますが、
五感を奪ったり、客席スタンドまでボールに吹っ飛ばされたり、バックネットに磔にされたり、といった
超能力レベルまでは至っていない印象です。

ということは、「ゾーン」もギリギリ現実的にありえているのでは?
といったところから、軽く気になっていました。



チクセント・ミハイによるフロー理論のこと

「ゾーン」とは、結論から言えば、
アメリカの心理学者、ミハイ・チクセントミハイが提唱した「フロー理論」のことでした。

スポーツ、芸術、宗教などの幅広い領域で斯界の権威やその道の一流の人たちが
「集中したとき特有の状態に入る」という共通の体験があることを契機に、理論化を試みたそうです。

もちろんその状態自体をチクセントミハイ自身が発見したワケではなく、
上記の共通体験をもつ人達には古くから知られていることでした。

wikipediaには下記のように説明されています。


フロー (英: Flow) とは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。ZONE、ピークエクスペリエンスとも呼ばれる。心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱され、その概念は、あらゆる分野に渡って広く論及されている。

と、いうことであっさりと裏付けがとれてしまいました。


自身の体験から

そういえば、自分自身中学時代、バスケットを3年間やっていいましたが、
その中で「フロー体験≒ゾーン」と思わしき状態を2度体験していました。

一度目は、
とある練習試合で、前半(昔は4クォーターで分けておらず、前半・後半だった)の
シュート成功率が100%だったとき(ミドルレンジから6/6)


二度目は、
地区大会にて、かなりの接戦で、
後半残り6分くらいから、体力の消耗が尋常じゃないオールコートゾーンプレスディフェンスを
開始したものの、まったく疲労や消耗を感じず、フルで動き続けたこと。
※この試合は最終的には残り時間10秒強で、2点差で負けていた状態から
逆転スリーポイントを決め勝利しました。
(最後は歓声がすごすぎて、試合終了のブザーの音が全く聞こえなかった...)

この事からゾーン状態になる条件としては...

  • 接戦である(相手のレベルが近しい)
  • 適度な緊張状態(残り時間が少ない等)
  • 非常に集中している

などがあげられます。

漫画の中では、そのほかに「優れた資質」と何より「バスケが好きであること」
がゾーンに入る人間の条件にあげられていましたが、

現実にはある程度の練習量や経験を積んでいれば「優れた資質」は必要なく、
誰でも起こりえる事でしょう。

また、「バスケが好き」っていうのは、好きでなきゃやってないと思いますので、
まぁ当たり前っちゃ当たり前ですね。要は真剣にやっているかどうかということかと。

Yahoo知恵袋でも質問・回答されていましたが、NBAの実況でも「He is in Zone.」
のように、語られていることがあるようです。
NBAの試合はほとんど見たことないのですが、誰も止められないような状態になっているスーパープレイヤーがいるのは事実でしょう。(バスケに限らず)


ちなみに漫画では「ゾーン」状態に入ると、
瞳孔から光の筋のようなものがでている状態となりますが、もちろんこの超集中状態を客観
的に表現しているだけですね。この演出があるから、「ゾーン≒フロー理論」がより漫画の世界の話っぽく
なってしまってる気がしますが。

flow2_kuroko.jpg

酷いトレース絵。


フロー状態の構成要素

上記は個人的体験からゾーンに入る条件を挙げてみましたが、
チクセントミハイが提唱した「フロー状態が生まれる条件」としては下記の8つの構成要素を挙げています。

  • 達成できる見通しのある課題で能力とつりあった挑戦である
  • 専念・集中している
  • 明瞭な目標がある
  • 直接的なフィードバックがある(即座な反応)
  • 意識から日々の生活や欲求不満を取り除く無理のない没入状態である
  • 自分の行為を統制しているという感覚を伴う
  • 自己についての意識の低下・消失。(活動と意識が融合)
  • 時間の経過の感覚が失われる


あらゆる分野で発生していることを鑑みれば、
フローを経験するためには、上記要素すべてが必要というわけではありません。
ただ、私個人としても絶対的に必要だと感じているのが、「他者に妨害されない環境」です。
Wikipediaにも

電話がかかってきたり、だれかが部屋に入ってきたりといったいかなる妨害であっても、おそらくフロー経験から引きずり出され、それに対応するモードに移行してしまうだろう。

と、あります。

また、1つ目の「達成できる見通しのある課題で能力とつりあった挑戦である」
というところで、個々人の能力レベルに応じて、フロー状態に没入できる課題の難易度は
変わってくることを表しています。

flow.jpg

簡単すぎる課題(弱すぎる相手)、難しすぎる課題(強すぎる相手)では
フロー状態には成り得ないということでしょう。


仕事や勉強で活用するために 

普段の仕事でも極度に集中し始めると
短時間で多くの仕事量をこなしたり、質の高い仕事が仕上がることがありますね。

ただ電話や話しかけられる事で途切れさせられることが多いと、
そもそもそこに到達できません。

また、「フロー≒ゾーン≒超集中状態」に入れば、雑音は気にならなくもなるのですが、
突如とした連絡や、別の業務が差し込まれてくるような状況になると、
いったん途切れてしまったフロー状態を再開・継続させることは難しいでしょう。

私はなるべく、他の人が「あ、この人集中しているな」と感じる状況では、
緊急性の低い伝達事項の場合は後回しにするか、メール等で報告するように
努めています。


さらに一度クリアした仕事や覚えた業務で、初めてそれを行った時と
同様の達成感が得難いのは、自分の能力が上がり、難易度がさがってしまっているからで、
これを回避するためには、
「自分自身で常に新たな事に挑戦しつづける」必要があります。


万人が同じ1日は24時間、、、
この時間をうまく使って、自己研鑽に励み、その中でより多く「フロー状態」に入ることが出来るのならば、
それだけ没頭できることがあり、自己の能力が上がっていくことは間違いないでしょう。

そして、「あ、彼は今フロー(ゾーン)に入っているな」
というのを感じたら、緊急時以外は邪魔をしないようにしましょう。


結論

ゾーン状態はスポーツ以外でも起こり得ているフロー理論。
フローを理解した上で、うまく活用し人生に役立てよう。


参考書籍






Share SocialMedia

Related

Comment(2)

AAAさん ━  2013年10月27日 17:41

黒子のバスケのゾーンは間違いがあります。
既に書かれていますが、黒子の漫画では
体力の消耗が激しい有無が描かれていますが実際はその逆で
疲労しにくい状態になります。

鍛錬次第では睡眠時以外常にゾーン状態でいることも可能のようです。
自分は治療家で治療時にゾーンに入る事が多いのですが
基本的にこの状態の時は体の筋力で動くのではなく
体幹から特に骨盤周辺の意識で動くようになります。

意識でカバー出来ない動作の時だけ筋力を使う感じです。
この状態の特徴として他にもちょっとしたハプニングでもパニックに
ならない、閉所恐怖症や高所恐怖症等の症状も大分消えます。
(ちなみに私は重度ではないですが高所恐怖症です)

コントロール次第で恐怖心は結構変えることができます。
催眠術にも少し通じる所はありますね。

ゾーンに入るには頭を使って動いてるうちは入れません。
意識を広げ、あくまで体が反応して動ける状態を感覚的に覚えないと
意図的には入れないです。

ゾーンに入る事自体は、特に才能無いと入れないと言うのはないですね。

Jun'ya Hiranoさん ━  2013年10月31日 22:59

>AAAさん
>睡眠時以外常にゾーン状態でいることも可能のようです。

これができたらすごいですね!
もしできてしまったら、平常時=ゾーンとなってしまうのでかなりのスーパーマン・・・。

名前(ニックネーム)
コメントを書く

TrackBackこの記事を論及・引用、関連記事にして頂けたらありがたき幸せ。

PageTop

Search

Categoryを絞り込んで検索

Category

Calendar

show

Archive

AFFINGER4

Popularities

賢威
×