コラム 考えるツボ

─── メリークリスマスッ。
(この記事は、筋肉アドベントカレンダー2017の最終日、12月25日の記事です)

最近、知り合いの何名かが、この筋肉アドベントカレンダーをやっていたので、たまたま空いていた最終日の25日に勢いで登録してしまった。

ただ、最終日と言えばオオトリだ。

よくよく考えれば、多少筋トレしている程度の私ごときが、栄えある最終日の記事、しかも『筋肉』と冠がつくアドベントカレンダーのラストを飾るには筋肉が足りないのではないかと思い、それに相応しい偉大なる人物を招聘(しょうへい)することにした。(本人許可取得済み)

新沼大樹 検索キャプチャ
※遠目に見ると「3DCG(ポリゴン)」のように見える写真もあるが間違いなく本物の人間である。
【参考】 漢(オトコ)のコンピュータ道: あの超オスもセパレート式キーボードを使ってるらしい

そう、IT・ウェブ業界で『筋肉』と言えばこの人、老舗ウェブサービス「ウェブ魚拓」を運営する株式会社アフィリティーの創業者にして、握力日本一(もしかしたら世界一)の男、新沼大樹(にいぬまひろき)氏だ。

その握力の凄さったら、重ねたトランプの一部を引きちぎるんですよ。(推定握力130kg超)
カステラじゃあるまいし。

トランプちぎりキャプチャー
握力130kgオーバーのトランプちぎりをYouTubeで観る

新沼氏は、「“魚拓”といえば、“ウェブ魚拓”」というほどに、多くの人々に認知されるサービスを成功させた、IT業界の者であれば誰もが憧れる存在だ。

では、彼はなぜここまでの成功を手にすることができたのだろうか?

筋肉があったからこそ成功者となったのか?
それとも、成功したからこそ筋肉がついてしまったのか。

私は、間違いなく前者だと考えている。
ここでは、その理由を明らかにしていこうと思う。

デン♪・デン♪・デン♪・テケテテレレレテーレー♪
(「クロー○アップ現代」風の音楽で)

ビジネスの成功に必要なモノのひとつに「スゴミ(凄み)」がある

さきほど、新沼氏の成功の秘訣には「筋肉があったから」だとお伝えした。
では筋肉があるとなぜ成功できるのか?

私は、それすなわちスゴミ(凄み)が出るからだと考えている。
ではそのスゴミとは具体的には一体どんなものなのか?

それを説明するために、まずは以下をご覧いただこう。

ソフトバンク① まんがで学ぶ成功企業の仕事術 P.153 -154
ソフトバンク まんがで学ぶ成功企業の仕事術」の1巻
P.153 -154 の数コマ

上記は、電信自由化(1985年、電電公社が民営化され通信事業が自由競争化)を受け、ソフトバンクが新日本工販(現 株式会社フォーバル)と組んで開発した製品を、当時の京セラ・DDIの社長、稲盛和夫氏に売り込みにいった時のシーン。

ビジネスの営業や交渉においては、時に理論武装だけでは乗り越えられない修羅場があるのは、あなたもご存じのとおりだろう。
このマンガにある稲盛和夫氏のような、百戦錬磨の強者がそのスゴミを持って、交渉を有利に進めてしまうということも多々ありうる。

ただ、このスゴミというものは、一朝一夕で身につくものではない。

今や経営の神様といわれる稲森氏にとって、数十年もの間、ビジネスの第一線をくぐりぬけてきた経験があるからこそ身につけられた闘気(オーラ)のようなものである。

たいして、我らがWeb業界は、業界自体が出来上がってせいぜい20年。

業界ベテランの人でも、40代中盤に差し掛かったぐらいであり、このようなスゴミを纏うほどの経験値をもつことはなかなかに難しい。

そこで、役に立つのが筋肉である。

先ほどの稲森氏の画像を、冒頭の新沼氏に差し替えて同じセリフを言わせてみよう。

新沼大樹さんセリフ
※本人提供写真

おわかりいただけただろうか。

もはや、この問いに対する回答には「とんでもないです」か「申し訳ございません」の2択しかないように思える。

そう、“筋肉を鍛える”というのはのビジネスの修羅場をくぐり抜ける経験によってしか得られない『スゴミ』を補うためのツールであり、ソリューションといえるのである。

ヒト(オス)としての本能が、逆らってはマズい相手だと強制認識してしまう

もちろん、筋肉がソリューションとなりうるからといって、この現代社会、肉体的な暴力で相手をどうにかするということではまったくない。

しかしながら、人間は社会的な生き物である前に、その根幹はヒトという動物でもある。

その証拠に、進化の歴史の多くで男が相手を倒すことによって得る栄誉は、高い地位や財産獲得につながり、子孫残し競争の勝利者となることを意味した。

伊達政宗像

そう、命を賭してでも相手を征することには価値(リターン)があったのである。
そして間違いなく、この心理回路は現代人の男(オス)たちにも受け継がれている。

現代では命を賭すということまでは稀だが、相手と対峙した際には否応なしに強制的にこの心理回路にロックされてしまうのだ。
たかだか数百年や数千年では、ヒトとしての本能は変化しないのである。

【参考文献】 Evolutionary Social Psychology and. Family Homicide.

まあ要するに、本能が「この人はヤバイ」と思った相手に、理論だけで打ち勝とうとするのは生物学的に難しいといえるのかもしれない。

コアラ

「筋肉がソリューションだ」ということに、こんな大層な話を引っ張り出す必要があったのだろうか・・・。

ハイパフォーマー達の必須ツール、それが「筋トレ」

もちろん、先述の「スゴミ」とは別に、単純に筋肉をつけるためのツール「筋トレ」には、他にも様々なメリットがある。
(例えば、運動不足からくる「体力低下」や「肩こり」など、パフォーマンスを落とす大敵を回避できる)

そのメリットを確実に享受しているのは、昨今私の周りで相次ぐ筋肉関連の投稿をする者たちだ。

彼ら(彼女ら)は、筋肉の維持や強化に手間を惜しまない。
デキる者ほど「筋肉(身体)は資本であり、その維持や強化にはしかるべき投資をする必要がある」と分かっているからだろう。

ここでは、彼らの投稿記事の紹介とともに、その類い希なる才の片鱗に触れておこう。

1. 独学からのWeb業界転職組 りさ さん

仕事を一人前にこなそうとすると、学ぶべきことが無数に沸いてくるのがWeb業界。

そんなWeb業界に3年前「独学で転職してきた」というところが、すでに相当の自助努力を行え、高いパフォーマンスを発揮できるいうことを物語っている。
(Twitterアイコンが本人らしいのだが、「若々しいつぶやき」には定評があり、その齢を感じさせることはない)

そしてあなたは、最近書かれた以下記事の腹肉のビフォーアフターを見て驚愕するに違いない。

りささん腹肉
糖質制限に向いてる人とは。8kgダイエットビフォアフ写真もあるよ。 – Poli Poli Web

2. 「イラストとデザインの力を使う課題解決人」すぴかあやか さん

Web業界では、そのデザイン力だけでなく、イラストを使った分かりやすい解説やセミナーも大好評のすぴかあやかさん。

SlideShareには自身のセミナーや講義のスライド資料を9つアップしており、どのスライドも見ているだけで、セミナーを実際に受けているかのように内容が伝わってくる。

そんなあやかさんの、最近の筋肉関連の投稿は以下だ。

先述したスライド資料と同様、とにかく情報が的確に伝わり、非常にわかりやすい。
その能力は、もはや「デザイナー」というより「イラストとデザインの力を使う課題解決人」といえる。

また、彼女のセミナーに参加したことがある人は知っていると思うが、登壇時の立ち姿、姿勢が非常に良い。
体幹の筋肉がしっかりしている証であり、上記のダイエット記事の内容にも信憑性が増すというものだ。

3. 日本で唯一、筋肉の声を聴くことが出来るフルスタックエンジニア 山根 翔さん

続いて、日本・・・いや、もしかしたら世界で唯一かもしれない、「筋肉の声を聴く」ことができるスーパーエンジニア、山根 翔さんを紹介したい。

彼は、以下の筋肉アドベントカレンダーの4日目の記事にあるとおり、「筋肉の声を聴く」ことができる。

また、「筋肉の声を聴く」スキル以外に、python、php、ruby、node.jsの他、サーバーサイドのスキルも併せ持つ、フルスタックエンジニアでもある。

今話題の複数の暗号通過(仮想通貨)を、チャートで同時に表示できるというサービス「bitChecker」もサクッと作ってしまったようだ。

山根さんビフォーアフター
(山根氏より提供、肉体改造のビフォーアフター)

・・・やはり、筋肉と対話できる人はあらゆる意味でレベルが違う。

4. 茨城が生んだWeb業界の異端児 スダ氏

スダ氏は突如としてWeb業界に降臨した、茨城が生んだ業界の異端児。

その人気ぶりは「スダ Advent Calendar」という彼のためだけのAdvent Calendarイベントが行われたり(しかも全部埋まっている!)、先月行われたクリエイターの祭典「Adobe MAX」のセッションでパン屋の主人に扮して登場してしまうほど。

一時期、芸人か面白YouTuberだと思われたりしていたらしいが、実際に会うととてもマジメな人だと言われている(そして、たぶん実はエリート)

彼は筋肉アドベントカレンダーの3日目に以下の記事を書いている。

あろうことか、部屋に置いたベンチプレスを物干にし、ベンチプレスのアイデンティティを崩壊させてしまうほど筋トレにストイックなのだ。

そして、その筋力から生まれた様々なクリエイティブは圧巻の一言である。

コアラ

マジメな話、この「スダラジ」のロゴとか「いばらきコンテンツコレクション3」のサイトデザインとか、かなりハイクオリティだと思ってます。

さて、この章では類い稀なるWeb業界の筋肉withハイパフォーマー達を紹介したが、最後に私が行った筋トレとその効果について記しておきたい。

筋トレにより10年もの間、悩まされていた肩こりと偏頭痛も解消される

といっても、大層なことはしておらず、おこなったことは以下の3つだけである。

  • ランニング(毎朝2-3km程度)
  • 筋トレ(腕立て・腹筋・背筋・懸垂30回ずつ)
  • 糖質を控える(とくに昼は炭水化物をあまり摂らずに野菜中心)

いずれもジムにいったりするガチのトレーニングや極端な食事制限ではなく、上記のことをやるだけだった。(下記は糖質控え中のランチルーレット)

2週間ほどで、下記の効果が生まれた。

1. 集中力を高い状態でより長く保つことができるようになった
これまで、集中できる時間がそこまで長くなく、とくに毎日14時ごろにはお昼寝を日課にしていたが、ほとんど必要がなくなった。
(これは恐らく筋トレよりも昼食に炭水化物をあまり摂らないようにしたことが大きいと考えている)

もともと人間には、いわゆる体内時計的なリズムがあり、「14〜16時に寝るのは1日を通してのパフォーマンスを下げないためにも仕方ない」と思っていたが、昼食に炭水化物を摂ると、これに拍車をかけて眠たくなるようだ。
(ちなみに、居眠り運転事故の発生率は14〜16時が最も多い)

【参考】居眠り運転発生の生理的メカニズム(国際交通安全学会誌)

2. 睡眠時間が少なくても深く眠れるようになり、使える時間が増えた
少ない睡眠時間でも体力が回復するようになり、今は毎朝5:30起床のスケジュールで問題なく活動できている。
3. 慢性的に悩まされていた肩こりと偏頭痛がほぼなくなった
Web業界に入ってから10年もの間、慢性的に悩まされていた肩こりと偏頭痛。
それらがほぼなくなったことが、自身のパフォーマンス向上に最も貢献したのではないかと考えている。(昔、偏頭痛が酷すぎて気絶しかけ、心配になって脳に異常がないかCTを撮りにいくほどの酷さだった)
4. 悲観的になることが少なくなり思考が前向きになる
筋トレをすることで、脳内に男性ホルモンの一種である「テストステロン」が増える。
テストステロンは、不安のもととなるストレスホルモンを抑制するため、プレッシャーに強くなったり、より前向きに行動しようという気持ちが生まやすくなる。

また、極端な糖質制限は別として、炭水化物や砂糖から摂るエネルギー(糖質≒ブドウ糖)を控えることで、身体が「肝臓で生成される“ケトン体”」をエネルギー源として使うようになる。

このケトン体の成分のひとつには近年「抑うつ成分がある」と鳥取大学より発表されており、これのせいか鬱々とした気分になることもほぼなくなった。

【参考】抗鬱作用持つ物質を発見 鳥取大、肝臓で生成 – 産経WEST

5. 視力の低下を抑制する
毎朝ランニングを外で行うことで、視力の低下(近視)を抑制するというメリットもある。
(曇りでも、外で太陽光を浴びるだけでも良いのだけれど)

近年、太陽光の中に含まれる紫色の光「バイオレットライト」に、近視の進行を抑制する可能性があることが慶應義塾大学の研究で判明している。
毎日PCと向き合い、目を酷使するWeb業界の人には嬉しいことだ。

【参考】バイオレットライトが成人の強度近視患者に対しても近視進行を抑制する可能性を発見(慶応義塾大学医学部)

コアラ

ということで、「糖質控える(野菜たくさん食べる)」「ランニング」「筋トレ」はオススメですよ。

まあ、下記の参考記事や書籍にあるとおり、「結局はパフォーマンスを高めるには体力と根性(健康と血糖値の安定)が必要なのだよ」って、GoogleやNASA、シリコンバレーのエリート達が行き着いたぐらいですので、いっぺんやってみても損はないかと。

もちろん優秀なんだけども「グッドな人たちをいかにグレートに持っていくか」というのが彼らの人事上の課題なんです。それで調べてみて、何が違うのか見てみたら「頭」ではないと。頭の出来ではなくて、一番違うのは「体力」と「根性」だっていうんです。

Googleが社員の健康づくりに取り組む理由 – ログミー

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

(ただ、上記の本をガチで読みこむと、ほとんどの食べ物がハイリスクな食品に見えるようになるかもしれないので、実践はほどほどに)

おわりに

で、「偉そうに語ってきてたけど、お前自身はどうなんだ?」と言われるかもしれないので、最後にちょろっとアップ。

ここ2ヶ月の筋トレ投資対効果。 #筋トレ #レコーディングダイエット

Jun’ya Hiranoさん(@jh_cibea)がシェアした投稿 –

スタートは10/5から(写真なし)、その時の体脂肪は14%台。

コアラ

インスタなら、写真を上げても許容してくれる空気がそこにあったので、完全に放置していたインスタを再開してアップしました。

しかしインスタ界に蔓延る、とんでもなく筋肉映えするマッチョモンスター達にフォローされ、「キミがここにアップするのはまだ早いだろう」という無言の圧力を感じて震えています。

もともと身長も体重もないので、筋肉になる脂肪が足りなかったかもしれませんが、まあよく考えたら別にムキムキを目指してやっていた訳ではないのでこのへんで堪忍してください。
(キッカケは仕事のパフォーマンスを上げたかったことや、子供からのタックルに耐えることなどのためだった)

・・・ということで、「​“筋肉”こそが最強にして最後のソリューションである」ことの証明と、筋肉 Advent Calendar 2017 12/25 の記事を書き終え、ここに筆を擱(お)きたいと思います。

みなさん、良いクリスマスを。

参考書籍

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

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(大半はネタ)
ソフトバンク1 [まんがで学ぶ 成功企業の仕事術] ソフトバンク [まんがで学ぶ 成功企業の仕事術]

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