一人前になるまでの道のり ハーシー&ブランチャードのSL理論
公開日 2011年09月24日
マネジメントの近代理論で状況適応論のうち、ハーシー&ブランチャードの唱えた
リーダーシップ論にSL(Situational Leadership)理論というものがあります。
ちなみに、提唱したのはハーシーさんとブランチャードさんで、2名です。
マネジメント理論の提唱ではブレーク&ムートン、メイヨー&レスリスバーガーといった●●&●●が結構でてくるのですが、すべて複数名です。セットで覚えるのでよく1名だと錯覚します。
と、話が横道にそれました。
SL理論は部下の成熟度に応じてリーダーのとるべき態度(行動)は変化していくというものです。
部下が一人前になるまでのリーダーの行動としては
指導
まずは業務の遂行方法やあらゆる事を部下に指導します。
この際にはもちろん人間関係レベルは"初対面から"、と考えれば希薄であるのが一般的でしょう。
説得
部下が仕事にすこし慣れてきたところで、指摘や更なる改善の方法を
教育している、といったところのイメージでしょうか。よりコミュニケーションの回数が増えていく段階だと思われます。この段階でのコミュニケーション又は部下の成長がうまくいかず、次の"相談"レベルに到達できないというのが多いのではないでしょうか。
相談
この段階では部下はある程度自らの頭で考えた上で、自らの力で業務を遂行している段階です。
そうでなければ部下からリーダーに「相談」というレベルではありません。
説得段階からみればさらに関係性を深めているということもあるでしょう。
委任
この段階になればリーダーにとって一段落です。
安心して仕事を任せられる、信頼できる、ツーと言えばカーの関係の部下、、、とまではいかないかもしれませんが、最低限の報告・連絡・相談、または事後報告のみのレベルの関係性で、部下も一人前となっている段階です。
このように、リーダーがとるべき行動、態度が部下の成熟度と人間関係の必要度の組み合わせに
よって指導、説得、相談、委任の4種類となる、というのがSL理論です。
リーダーとしては、自分の代わりをつくり、新たな業務や意思決定を行うために
いかに順調かつ素早く、説得や相談のレベルをクリアさせるかが鍵となります。
そして部下としても、成熟していき、説得や相談の段階をクリアできるかどうかが、
一人前となり、自らがリーダーへとなっていけるかどうかの分かれ目であるといえます。
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