ニワトリが先か卵が先かではなくマッキンゼー社の7sモデル

2012年1つ目の記事は、コンサルにおける組織論の基礎中の基礎、7sモデルにて
まとめてみたいと思います。

まず、戦略と組織の関連性は、追求すれば戦略を決めるのが先か、適正な組織を設計するのが先か、
という「ニワトリが先か卵が先か」という話になってくるのですが、この問題に対しチャンドラーとアンゾフが提唱したものが以下となります。

チャンドラー 「組織形態は戦略に従う」
分析的アプローチ
何をなすべきか
トップダウン
アンゾフ

「戦略は組織文化に従う」


プロセス的アプローチ
何ができるか
ボトムアップ

これらはもちろん「どちらが正しい」というものでもなく
相互融合してこそ戦略的経営が実現できるもの。

そしてこの相互融合の概念を表現するものが、超有名なマッキンゼー社の提唱した
7Sモデルです。

米マッキンゼー社の7Sモデル
7Sモデルは戦略や組織構造などの7つの要素の頭文字を取った名称で、
各要素はソフトのS4つと、ハードのS3つに分類されます。
(マーケティングの4P(Product、Price、Promotion、Place)みたいに若干
頭文字Sとするためのこじつけ感があったりなかったり、、、)

7s.png


ソフトのS

価値観Shared Valueその組織の共通の価値観
行動特性

Style

企業のカラー(社風)や経営スタイル 、組織成員の行動特性を外部から眺めたもの
人材Staff経営資源としての人的資源そのもの
技能/技術Skills個々の組織成員の能力


ハードのS

戦略 Strategy SWOT分析から引き出すドメインほか企業戦略における全階層の戦略
組織構造 Structure 立案された戦略に基づき価値連鎖等の観点から内部資源の強みが発揮できるよう設計された組織形態
管理システム Systems 組織形態で有効に機能するようの設計された人事制度、情報システム、オペレーションなどの業務フロー、方法など


ソフトのSには個人の意識が影響するので、組織風土のように一度定着していると短期間や強制的には変更することが困難といえます。
対してハードのSは物理的なものが多く、ソフトのSと比較して変更が容易であるといえます。
(一般的にはソフトのSの方が急務、課題となることが多いと思われます。)

だからといって容易であるハードのSのカイゼンをとかく先に行なったとしても、
それに続いて首尾よくソフトのSや課題が(部分的にでも)解決に導かれるかといえば、そうでもないでしょう。

重要なことは組織の価値観に受容される戦略を打ち出し、ハードのSとソフトのSとの整合性をとりつつ、カイゼンのPDCAを繰り返して組織変革をし続けていく事に他なりません。

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